【社労士が解説】看護師の有給休暇は「何日」もらえる?法律で決まる付与日数の計算ルール

看護師と社労士の対話イラスト。「有給休暇はどう決まるの?」という疑問に対し、社労士が「雇入れから6ヶ月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤すると有給休暇を与えなければならない」という労働基準法の要件を解説している画像。
付与日数の詳細解説。入社6ヶ月で10日、その後1年ごとに11日、12日と増え、勤続6年6ヶ月で最大の20日になる仕組みを説明。入社1年経過後ではなく、まずは6ヶ月でもらえることを強調している画像。

Instagramより引用

1. 有給休暇は「2つの条件」を満たすと発生します

まず、有給休暇は「入社したらすぐにもらえる」わけではありません。

法律(労働基準法第39条)では、以下の2つの条件を両方とも満たした労働者に対して、有給休暇を与えなければならないと定めています。

  • 雇入れの日(入社日)から6ヶ月間、継続勤務していること
  • その期間(6ヶ月間)の全労働日の8割以上を出勤していること

この2つをクリアすると、最初の有給休暇(10日間)が付与されます。

看護師社労士
看護師社労士

【ポイント】

「継続勤務」とは、在籍している期間を指します。

「8割以上出勤」が重要な条件です。欠勤が多い場合は、条件を満たせず付与されない可能性もあります。

2. 「何日」もらえる?(フルタイム労働者の場合)

「フルタイム労働者」とは、一般的に「週5日以上」または「週の所定労働時間が30時間以上」の労働者を指します。

この場合、付与される日数は勤続年数に応じて、以下のように法律で定められています。

継続勤務年数(入社から)付与される日数
6ヶ月10日
1年6ヶ月11日
2年6ヶ月12日
3年6ヶ月14日
4年6ヶ月16日
5年6ヶ月18日
6年6ヶ月以上20日

  • 最初の6ヶ月で10日付与されます。
  • その後は、前回付与された日(基準日)から1年ごとに、8割以上出勤の条件を満たせば、表に記載された日数が「追加」で付与されます。
  • 勤続6年6ヶ月の時点で付与される「20日」が法律上の最大日数です。それ以降は、何年勤めても(8割以上出勤の条件を満たし続ければ)毎年20日付与されます。


パートの場合の比例付与の計算方法は下記のページで説明しています。

3. 社労士からの補足・注意点

Q1. 付与のタイミング(基準日)はいつ?

法律の原則では、入社から6ヶ月後、1年6ヶ月後…となります(これを「個別付与」といいます)。

しかし、これでは社員ごとに入社日が異なると管理が煩雑になるため、多くの会社では「斉一的付与(せいいつてきふよ)」という方法を採用しています。

例えば、「毎年4月1日」を全社員共通の有給休暇付与日(基準日)と定めているケースです。この場合、入社時期に応じて初年度の付与日数が調整されることが一般的です。

※下記のページで詳しく説明しています。

Q2. 「8割出勤」の計算から除外される日は?

出勤率の計算において、以下の期間は「出勤したもの」として扱うか、または「全労働日から除外する」ルールになっています。

つまり、これらが理由で不利益(有給休暇が付与されない等)を被ることはありません。

  • 業務上の怪我や病気で休業した期間
  • 産前産後休業、育児休業、介護休業を取得した期間
  • (もちろん)年次有給休暇を取得した日

※下記のページで詳しく説明しています。

Q3. 有給休暇は消えてしまう?

有給休暇には時効が2年あります。

付与された日から2年以内に使わないと、その分の権利は消滅してしまいます。計画的に取得することが大切です。

※下記のページで詳しく説明しています。

まとめ

有給休暇の付与日数は、法律で明確にルールが定められています。

  • 「6ヶ月継続勤務」と「8割以上出勤」が基本条件。
  • フルタイムなら6ヶ月で10日、最大20日。
  • パート・アルバイトでも「比例付与」で必ず付与される。
看護師社労士
看護師社労士

毎日、患者様の健康を守るために全力を尽くされていますが、一番の資本は、何より『あなたご自身』の体と心です。

良い看護を長く続けていくためにも、有給休暇を使って、しっかりと『心の充電』をしてくださいね。



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