

看護師さんの制服への着替え時間は、労働時間に含まれる(=お給料が発生する)可能性が非常に高いです。
多くの病院では、タイムカードを押す前の着替え時間や、タイムカードを押した後の着替え時間を労働時間として扱っていないケースが見られますが、法律的には問題がある可能性があります。
労働時間と認められる理由
なぜ労働時間になるのか、その基準は「病院(使用者)の指揮命令下にあるかどうか」で決まります。
看護師さんの着替えは、以下の点で「指揮命令下にある」と強く推測されます。
1. 制服着用が「義務」である
看護師さんは、衛生管理(感染予防)や業務の特性上、病院から指定された制服(ナース服やスクラブなど)の着用が厳格に義務付けられています。
これは個人の自由な判断ではなく、業務のために必須の行為です。
2. 着替える場所が「指定」されている
衛生上の観点から、制服のまま通勤することは通常禁止されており、病院内の更衣室など、指定された場所で着替えるよう指示されている(または、そうせざるを得ない)場合がほとんどです。
3. 過去の裁判例(判例)の考え方
有名な「三菱重工業長崎造船所事件」という最高裁判例があります。 この裁判では、「会社から着用を義務付けられた作業服・保護具を、指定された更衣室で着替える時間は労働時間である」という判断が確定しました。
この考え方は看護師さんにも当てはまり、業務に不可欠な制服への着替えを病院内で義務付けられている以上、その時間は業務の準備行為として労働時間に含まれる、と判断されるのが一般的です。
実際に起きている問題
法律上は上記のとおりですが、現実には着替え時間が労働時間として扱われていない病院も多く、トラブルの原因となっています。
実際の訴訟ケース 最近でも、「始業前の着替え時間や情報収集の時間が労働時間と認められていない」として、看護師さんたちが病院を相手取り、未払いの賃金(残業代)を求めて訴訟を起こすケースが全国で発生しています。
まずは就業規則の確認を
もし「着替え時間は労働時間に含まれていないかも?」と疑問に思われたら、まずは職場の就業規則を確認してみてください。
- 始業時刻・終業時刻の定義(例:「始業時刻までに業務を開始できる状態であること」など)
- 着替えに関する規定
もし、明らかに始業時刻よりも前に更衣室で着替え、業務の準備をしているにもかかわらず、その時間が労働時間としてカウントされていない場合、未払い賃金が発生している可能性があります。















